ChatGPTのメモリ機能とは?設定方法から活用術まで、会話を記憶するAIの使い方完全ガイド
公開日: 2026年2月22日
「毎回ChatGPTに自己紹介するのが面倒」「先週教えた設定、また忘れてる……」——そう感じたことはありませんか? ChatGPTはデフォルトで会話をまたいで記憶を保持しない仕様になっています。しかし2024年2月から登場した「メモリ機能(Memory)」を使えば、 職業・好み・家族構成・よく使うフォーマットなどを一度覚えさせるだけで、以降のすべての会話で自動的に活用してくれるようになります。 この記事では、メモリ機能の仕組みから設定方法・活用術・プライバシー対策まで、初めての方にもわかるよう詳しく解説します。
関連テーマを先に押さえるならChatGPTカスタム指示完全ガイド・プロンプトの書き方入門・ChatGPTスマホ開始ガイド・AI無料プラン比較2026もあわせて参照ください。
要点まとめ(結論先出し)
- ChatGPTはセッション(会話ウィンドウ)単位で動作し、新しいチャットを始めると記憶がリセットされる仕様
- メモリ機能(Memory)は2024年2月登場。無料・Plusどちらでも利用可能で、会話から自動学習または手動で情報を蓄積できる
- 設定は「設定 → パーソナライゼーション → メモリ」から3ステップで完了。PC・スマホどちらでも同じ操作
- 職業・好みの出力形式・家族構成など「毎回伝えていた情報」を登録すると作業効率が大幅にアップ
- Custom Instructionsは「固定の指示文」、メモリは「会話から自動蓄積」という違い。両方を組み合わせて使うのが最強
ChatGPTが「忘れる」理由——セッションとコンテキストの仕組み
「先週あなたに教えた私の仕事、覚えてる?」と新しいチャットでChatGPTに聞くと、必ず「申し訳ありませんが、以前の会話の内容は記憶していません」と返ってきます。これはChatGPTのバグではなく、設計上の仕様です。
ChatGPTは「セッション単位」で動作します。セッションとは、今開いている一つの会話ウィンドウのことです。同じセッション内では過去の発言(コンテキスト)を保持して会話が成立しますが、ウィンドウを閉じるか新しいチャットを始めると、その記憶はリセットされます。
なぜ「忘れる」設計にしているのか
この仕様には主に3つの理由があります。
1. プライバシー保護
会話をまたいで記憶が蓄積されると、意図しない形で過去の会話内容が別のセッションに混入するリスクがあります。デフォルトでリセットすることで、このリスクを排除しています。
2. コンテキストウィンドウの制限
AIが一度に処理できるテキスト量(コンテキストウィンドウ)には上限があります。すべての過去会話を保持しようとすると、この上限に素早く達してしまい、直近の会話の精度が下がります。
3. セキュリティ設計
デフォルトで会話を分離することで、例えば家族や同僚が同じアカウントを使った場合でも、互いの会話内容が意図せず参照されるのを防ぎます。
この「忘れる」仕様を補うために開発されたのが、2024年2月に登場したメモリ機能(Memory)です。次のセクションで詳しく解説します。
メモリ機能(Memory)とは何か?いつから使えるようになったか
OpenAIは2024年2月14日、ChatGPTに「Memory」機能をテストユーザー向けに公開し、その後2024年4月に全ユーザーへ段階的にロールアウトしました。日本語UIでは「メモリ」と表示されます。
メモリ機能は、会話をまたいで情報を記憶・蓄積し、以降のすべてのチャットで自動的に活用する仕組みです。一度「私は40代のマーケターです」と伝えれば、次の会話を始めた時にもChatGPTはその情報を持った状態で回答してくれます。
2つのメモリ保存方式
自動メモリ(Automatic Memory)
会話の中でChatGPTが「これは重要な情報だ」と判断した内容を自動的に保存します。例えば「私は3人子どもがいます」と話すだけで、ChatGPTが自動的に「3人の子どもがいる」というメモリを作成します。 会話後に「〇〇を記憶しました」というポップアップが表示されることもあります。
手動メモリ(Manual Memory)
「〇〇を覚えておいて」「この情報を記憶しておいて:…」と明示的に伝えることで、確実に保存させる方法です。自動判定を待つより確実なので、重要な設定は手動で追加するのがおすすめです。
入力例:「これを覚えておいて:私は毎週水曜にチームMTGがあり、議事録をまとめる役割を担っています」
プランごとの利用状況
メモリ機能は無料プランを含む全プランで利用できます(2026年2月時点)。ただしプランによって保存できる容量に差があります。
| プラン | 月額 | メモリ容量 |
|---|---|---|
| Free(無料) | 無料 | 利用可(制限あり) |
| Plus | $20/月 | 拡大(多くのメモリを保存可) |
| Pro | $200/月 | さらに大容量(業務利用向け) |
メモリ機能の設定方法(PC・スマホ別の手順)
メモリ機能の設定はとても簡単です。PC・スマホともに「設定 → パーソナライゼーション → メモリ」の順に進むだけで、オン/オフを切り替えられます。
PCブラウザ(ChatGPT.com)での設定手順
ChatGPT.comにアクセスしてサインイン
左サイドバー最下部のアカウント名(またはプロフィールアイコン)をクリックします。
「設定(Settings)」を選択
ポップアップメニューから「Settings(設定)」をクリックします。
「パーソナライゼーション」を開く
設定パネルの左メニューから「Personalization(パーソナライゼーション)」をクリックします。
「メモリ」のトグルをオンにする
「Memory(メモリ)」という項目のトグルスイッチをオンにします。すでにオンになっていれば設定済みです。
「Manage(管理)」ボタンで内容を確認
「Manage Memory(メモリを管理する)」ボタンをクリックすると、現在保存されているメモリの一覧を確認できます。
スマホアプリ(iOS・Android)での設定手順
ChatGPTアプリを開く
App Store(iPhone)またはGoogle Play(Android)から公式のChatGPTアプリをインストールし、サインインします。
右上のプロフィールアイコンをタップ
画面右上のプロフィールアイコン(人物マーク)をタップします。
「設定(Settings)」をタップ
メニューから「Settings(設定)」を選択します。
「パーソナライゼーション → メモリ」へ進む
「Personalization(パーソナライゼーション)」→「Memory(メモリ)」の順にタップします。
トグルをオンにする
メモリのトグルをオンにして設定完了。「Manage Memory(メモリを管理)」からメモリ内容の確認・削除も行えます。
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ChatGPTに何を覚えさせると便利?実例15選
メモリ機能を設定しても「何を覚えさせればいいかわからない」という方のために、カテゴリ別に15の実例をご紹介します。「毎回ChatGPTに説明していること」をリストアップして、そのままメモリに追加してみましょう。
| カテゴリ | 覚えさせる内容の例 |
|---|---|
| 職業・役職 | 「私はITベンチャーの営業部長です」 |
| 仕事の目標 | 「今期の目標はチームのKPI達成率120%」 |
| 出力形式の好み | 「回答は常に箇条書きで300字以内にして」 |
| 日本語の口調 | 「友達に話すような柔らかい言葉で答えて」 |
| 使用ツール・環境 | 「仕事でSlack・Notion・G Suiteを使用」 |
| 家族構成 | 「妻と小学生の子ども2人の4人家族」 |
| 趣味・関心 | 「週末はロードバイクと料理を楽しむ」 |
| 健康・体質 | 「花粉症で春は特につらい」 |
| 学習スタイル | 「具体例を先に見せてから説明してほしい」 |
| 業界・専門知識 | 「医療業界10年、薬機法は詳しい」 |
| 拠点・タイムゾーン | 「大阪在住、海外との取引もある」 |
| 言語対応 | 「英文メールも頻繁に書く」 |
| スキルレベル | 「ExcelはVBAまで使えるがPythonは初心者」 |
| 情報収集習慣 | 「日経ビジネスとNewsPicksを毎日チェック」 |
| 価値観・働き方 | 「効率より丁寧さを重視する仕事スタイル」 |
メモリの内容を確認・編集・削除する方法
ChatGPTが覚えている内容を確認したり、古い情報や間違った情報を削除したりできます。定期的に見直して、常に最新の情報に保っておきましょう。
PCブラウザでのメモリ管理手順
スマホアプリでのメモリ管理手順
Custom Instructions(カスタム指示)との違いと使い分け
ChatGPTには「メモリ機能」と似た機能として「Custom Instructions(カスタム指示)」もあります。この2つはよく混同されますが、仕組みも向いている用途も異なります。
| 比較項目 | メモリ機能 | Custom Instructions |
|---|---|---|
| 情報の蓄積方法 | 会話から自動学習 or 手動追加 | ユーザーが手動で入力 |
| 更新タイミング | 会話のたびに更新・蓄積される | 自分が編集したときのみ変更 |
| 文字制限 | 制限なし(メモリ項目数に上限) | 各欄1,500文字まで |
| 向いている情報 | 変動する情報・進行中のプロジェクト | 固定の基本情報・常に守るルール |
| 設定場所 | 設定 → パーソナライゼーション → メモリ | 設定 → パーソナライゼーション → カスタム指示 |
| 無料プランでの利用 | 利用可(容量制限あり) | 利用可(文字制限内で自由に記入) |
Custom Instructionsに書くもの:名前・職業・好みの出力フォーマット・言語設定など、ほぼ変わらない基本情報と、「常に箇条書きで答えて」「必ず根拠を示して」などの固定ルール。
メモリに任せるもの:今進めているプロジェクト・最近学んでいること・直近の悩みや課題など、日々変化する情報。
両方を組み合わせることで、「自分専用にカスタマイズされたChatGPT」が完成します。
Custom Instructionsの詳しい設定方法や職業別テンプレートについては、ChatGPTのカスタム指示(Custom Instructions)完全ガイドをあわせてご覧ください。
メモリ機能のプライバシーと安全な使い方(注意すべき5点)
メモリ機能は便利ですが、個人情報や機密情報を扱う際には注意が必要です。以下の5点を守ることで、安全に活用できます。
個人を特定する情報は入力しない
フルネーム・住所・電話番号・マイナンバー・クレジットカード番号などは絶対に入力しないことが鉄則です。これらはメモリに保存せず、そもそもChatGPTへの入力自体を避けましょう。
会社の機密情報を覚えさせない
未公開の製品情報・財務データ・顧客情報・人事情報などは、メモリに保存してはいけません。メモリに保存された内容はOpenAIのサーバーに保存されます。社内のAI利用ガイドラインがある場合は必ずそれに従ってください。
学習利用をオフにする
設定 → Data Controls → 「Improve the model for everyone」をオフにすることで、会話内容がAIのトレーニングデータとして使われなくなります。プライバシーを重視するなら最初に必ず設定しましょう。
定期的にメモリを見直す
月に1回程度、設定 → パーソナライゼーション → メモリ → 管理 からメモリ内容を確認しましょう。古くなった情報・間違って保存された情報は削除するのが安全です。
機密性の高い話題はTemporary Chatを使う
健康の悩み・家庭の問題・財務の相談など、記録を残したくない話題はTemporary Chatモードを使いましょう。このモードでは会話履歴もメモリも残りません。
会社でChatGPTを使う場合の特別注意事項
- 会社のAI利用ガイドライン・社内規定がある場合は必ずそれに従う
- 顧客情報・取引先情報をメモリに保存しない
- 会社支給のアカウントでは個人情報をメモリに入力しない
- ChatGPT Enterpriseプランを使用している場合は、そちらの利用規約を確認する
よくある質問(FAQ)
まとめ:一度設定すれば毎回が変わる
この記事では、ChatGPTのメモリ機能について全体像から実践的な活用法まで解説しました。要点を整理します。
- ChatGPTはセッション単位で動作し、新しい会話では記憶がリセットされる——これは仕様
- メモリ機能を使えば、職業・好み・スタイルなどを一度登録するだけで全会話に活用される
- 設定はPC・スマホともに3〜5ステップで完了。「設定 → パーソナライゼーション → メモリ」で操作可能
- Custom Instructionsと組み合わせることで、より精度の高いパーソナライズが実現する
- 個人情報・会社機密はメモリに保存せず、定期的に内容を見直すことが安全な活用の基本
「毎回同じ説明をする手間」をなくし、ChatGPTをより自分専用のアシスタントとして育てていくことができます。今日からメモリ機能をオンにして、まず3つの情報を覚えさせてみましょう。
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次のステップ
メモリ機能をマスターしたら、Custom Instructionsと組み合わせてさらにパーソナライズを深めましょう。
