基礎概念

マトリョーシカ埋め込み(MRL)

マトリョーシカうめこみ

一文定義

マトリョーシカ埋め込みとは、大きなベクトルの先頭部分を切り取るだけで意味的に有効な埋め込みを生成する技術で、ストレージと計算コストを柔軟に削減できます。

詳細解説

マトリョーシカ埋め込み(Matryoshka Representation Learning:MRL)とは、入れ子人形(マトリョーシカ)のように、大きなベクトル表現の先頭部分だけを切り取っても意味的に一貫した埋め込みとして機能するよう学習する技術です。

従来の埋め込みモデルは固定次元(例:1536次元)のベクトルを出力し、その一部だけを取り出しても意味のある表現にはなりませんでした。MRLでは学習時に複数の次元スケール(64次元、128次元、256次元…)すべてで損失を計算することで、どの次元で切り取っても機能するベクトルを生成します。

実用的なメリットは大きく、例えばOpenAIのtext-embedding-3シリーズはMRLを採用しており、APIパラメータでベクトルの次元数を指定できます。大規模なベクトルDBでは保存コストと検索速度がトレードオフになりますが、MRLを使えばアプリケーションの要件に応じて動的に次元を選択し、精度を大きく落とさずにコストを削減できます。RAGシステムや類似検索の実装において費用対効果を高める重要な技術です。

参考情報・出典

最終更新: 2026-02-26← 用語集一覧へ

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