Dify 使い方ノーコードAIAIエージェントRAG 活用業務自動化

Difyの使い方完全ガイド|ノーコードでAI業務ボットを最短で作る方法【2026年版】

公開日: 2026年2月19日

「社内FAQボットを作りたいけど、エンジニアに頼むとコストも時間もかかる」——そんな課題を解決するのがDifyです。 LangChainやPythonの知識がなくても、GUIの操作だけでRAG対応のAIチャットボット・ワークフローを構築できます。

本記事では、Difyとは何かという基礎から、料金・プランの選び方、社内FAQボット作成の5ステップ、業種別5つの活用事例、 失敗しないための3つのポイントまでを一気通貫で解説します。

Dify初心者向けガイドの全体像

要点まとめ

  • Difyはノーコード・低コードでAIチャットボット・ワークフローを構築できるオープンソースのLLMアプリ開発プラットフォーム
  • クラウド版(無料プランあり)とセルフホスト版(完全無料・OSSライセンス)を選択でき、社内機密情報を扱う場合でも安全に運用できる
  • 社内FAQ・CS一次対応・営業提案補助など、「社内文書を賢く答えるボット」を最短30分で試作できる
  • 成功のカギは「データ品質の整理」「クローズドβからの段階公開」「APIキーと権限管理」の3点

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Difyとは?LangChain・n8n・ChatGPTとの違いを一言で整理

DifyはAIチャットボットやワークフローを、コーディングなしで設計・デプロイできるLLMアプリ開発プラットフォームです。 オープンソースで公開されており、クラウド版とセルフホスト版の両方を利用できます。

特徴はRAG(検索拡張生成)機能が組み込まれている点です。 社内ドキュメントをアップロードするだけで「ナレッジ」として登録され、チャットボットが該当文書を参照しながら回答します。 ベクトルDBの構築やLangChainコードの記述は不要です。

Difyの特徴とRAG機能の概要

Dify vs 類似ツール 比較表

「どのツールを選ぶべきか?」は多くの現場で最初の迷いどころです。用途ごとの選択基準を比較表で整理します。

Difyと類似ツールの比較イメージ
ツールカテゴリノーコードRAGエージェントセルフホスト向いているケース
DifyLLMアプリPF◯(低コード)◯(組み込み)◯(OSS)業務ボット・RAGの最短構築
n8n / Makeワークフロー自動化◯(低コード)△(別途設計)◯(OSS)既存SaaS間の連携・自動化
LangChainLLMフレームワーク✕(コード必須)◯(柔軟)高度なカスタム実装
ChatGPT TeamsAIチャット◯(不要)△(ファイルアップ)全社員の汎用チャット活用

Difyに向いているケース・向いていないケース

✓ 向いているケース

  • 社内ドキュメントを元に回答するボットを作りたい
  • エンジニアなしで非エンジニアが主導してAIツールを試作したい
  • 複数のLLMプロバイダーを使い分けたい(コスト・品質の最適化)
  • データを自社サーバーに置きたい(セルフホスト版)
  • 会話ログを確認しながらPDCAを回したい

✕ 向いていないケース

  • 既存SaaSを大量に連携する複雑な自動化(→ n8n / Zapierが得意)
  • 細かいロジック制御が必要な高度なエージェント実装(→ LangChain/LangGraph)
  • 全社員が汎用的にチャット利用するだけ(→ ChatGPT Teamsで十分)
  • リアルタイム音声通話や動画処理が必要なアプリ

Difyの料金・プランと始め方の選択肢

Difyには「クラウド版」と「セルフホスト版」の2系統があります。まず試したいだけならクラウド版の無料プラン、 本番運用や機密情報を扱うならセルフホスト版が基本の判断軸です。

Difyの料金プランと導入パターン

クラウド版のプラン概要

クラウド版(dify.ai)はアカウント作成だけで即日利用を開始できます。 プランはSandbox(無料)・Professional・Teamの3段階が用意されており、上位プランほどメッセージ数・ナレッジ容量・チームメンバー数の上限が拡大されます。 ※最新のプラン詳細・料金はDify公式サイトをご確認ください。

Difyクラウド版プランの選び方
プラン費用主な用途注意点
Sandbox(無料)無料個人学習・プロトタイプ検証メッセージ数・ナレッジ容量に上限あり
Professional有料(公式サイト参照)小規模チームの業務利用チームメンバー数の上限あり
Team有料(公式サイト参照)中規模以上の法人利用SSO・権限管理など法人機能が充実

セルフホスト版(無料・OSS)の選択肢

DifyはApache 2.0ライセンスで公開されており、GitHubからソースコードを取得して自社サーバーに立ち上げることができます。 Dockerが動く環境(Linux / Mac / Windows)であれば、docker compose upのコマンド1本でローカル起動が可能です。

Difyセルフホスト版の導入イメージ

セルフホスト版のクイックスタート(概要)

  1. GitHubから公式リポジトリをクローン
  2. .env.example を .env にコピーしAPIキーなどを設定
  3. docker compose up でコンテナ起動(初回は数分かかります)
  4. ブラウザでhttp://localhost/apps を開いてセットアップ完了

※詳細は公式ドキュメントのDeployment(Self-hosting)を参照してください。手順はバージョンにより変わる場合があります。

セルフホスト版の最大のメリットはデータが自社サーバー内に留まる点です。 個人情報・機密情報を含むドキュメントをナレッジに使う場合、セルフホスト版を社内ネットワーク内に閉じる構成が情報漏えいリスクを最小化します。

社内FAQボット作成の5ステップ(実践ガイド)

「社内規程を元に質問に答えるFAQボット」を例に、Difyでのアプリ作成の流れを5ステップで解説します。 初回セットアップから最初の動作確認まで、慣れれば30〜60分で完了します。

Difyで社内FAQボットを作る5ステップ
1

Step 1アプリタイプを選ぶ

Difyのダッシュボードで「アプリを作成」→ タイプを選択します。社内FAQや問い合わせ対応には「チャットボット」、複数の処理を順番に実行する自動化には「ワークフロー」が基本の選択肢です。エージェントタイプはツール呼び出しが必要な場合に選びます。

💡 実務のコツ

迷ったら「チャットボット+RAG」から始めるのが最短です。後からワークフローに移行できます。

2

Step 2ナレッジ(データセット)を登録する

「ナレッジ」メニューから社内ドキュメント(PDF・Word・TXT・Webページ)をアップロードします。Difyが自動でチャンク分割・ベクトル化するため、RAGの技術知識は不要です。

💡 実務のコツ

精度を上げるコツは「1ドキュメント1テーマ」に整理してから投入すること。古いバージョンや重複ファイルは事前に除外してください。

3

Step 3LLMとシステムプロンプトを設定する

「オーケストレーション」画面でモデル(GPT-4o / Claude / Gemini 等)を選択し、システムプロンプトを入力します。プロンプトには役割・制約・回答できない場合の対応を明示すると品質が安定します。

💡 実務のコツ

プロンプト例:「あなたは〇〇株式会社のサポートアシスタントです。登録されたナレッジから回答し、情報がない質問には『担当者に確認の上、ご連絡します』と返答してください。」

4

Step 4APIまたはWebウィジェットで公開する

完成したアプリは「APIアクセス」でエンドポイントを取得するか、「Webアプリとして公開」で埋め込みウィジェットコードを発行できます。社内向けならSlack連携(API経由)、対外向けならWebサイト埋め込みが一般的です。

💡 実務のコツ

まず「Webアプリとして公開」で社内テスターに触れてもらい、フィードバックを集めてからAPI連携に移行する順序がおすすめです。

5

Step 5会話ログを確認してプロンプトを改善する

「ログとアノテーション」画面で会話履歴を確認します。「回答がズレている」「ナレッジが引き当たっていない」ケースを週次でレビューし、プロンプト修正またはナレッジ追加を繰り返すことで精度が向上します。

💡 実務のコツ

スタッフが回答に「◯」「✕」でフィードバックできるアノテーション機能を活用すると、問題ケースの収集が効率化されます。

内部リンク:AIエージェントの全体的な構成や設計パターンを学びたい方はAIエージェントの作り方完全ガイドも参照してください。

Dify活用事例5選|業種・部門別の実践パターン

Difyが最も力を発揮するのは「社内に文書があるが、検索しにくく、担当者への問い合わせが多い」状況です。 以下の5事例はそれぞれシステムプロンプトの設計パターンが異なります。

Difyの業種別活用事例

📋 ①社内FAQボット(総務・人事)

活用シーン:就業規則・経費精算ルール・福利厚生制度などを社内ドキュメントからナレッジ登録し、従業員が自然文で質問できるボットを構築します。

期待効果:担当者へのFAQ系問い合わせを一次自動対応。担当者は例外ケースやポリシー更新業務に集中できます。

ポイント:社内規程の更新タイミングでナレッジも更新するルールを先に決めておくと運用が継続します。

🎧 ②問い合わせ一次対応(CS部門)

活用シーン:製品マニュアル・サポート手順書をナレッジに設定し、Webサイトに埋め込むチャットウィジェットとして展開します。対応できない質問のみ有人エスカレーションします。

期待効果:24時間対応が可能になり、よくある質問への一次応答時間をゼロに短縮。有人対応件数の削減に貢献します。

ポイント:エスカレーション条件(例:返金・クレーム・技術深掘り)をプロンプトで明示し、ボットが勝手に判断しない設計にすることが重要です。

📊 ③営業提案書アシスタント

活用シーン:過去の提案書・受注事例・競合比較データをナレッジ登録。営業担当が「〇〇業界の中小製造業向け提案のポイントは?」と入力すると、関連事例と構成案の骨子を返します。

期待効果:提案書の下書き時間を短縮。若手担当者でも過去ノウハウを引き出せるようになります。

ポイント:「この情報を使って提案書を書いて」ではなく「構成案と使えそうな過去事例を3つ教えて」という使い方が実態に合っています。

📝 ④定例レポート自動生成

活用シーン:月次売上データや進捗メモをワークフロータイプで「要約→課題抽出→提言文作成」の3ノード構成で自動処理。担当者はデータ入力だけでレポート草稿を取得できます。

期待効果:定型レポートの作成工数を削減。管理職は数値確認・判断・加筆に集中できます。

ポイント:ワークフローの各ノードに「出力形式(箇条書き/表)」を指定することで、後段での修正が減ります。

🤝 ⑤採用スクリーニング補助

活用シーン:採用要件・評価軸・よくある懸念点をナレッジに設定。応募者の職務経歴書テキストを貼り付けると、評価ポイントと確認すべき懸念点の整理を返します。

期待効果:書類選考での観点抜けを防止。採用担当の判断補助資料として活用でき、選考の一貫性が上がります。

ポイント:「合否の判断」をさせるのではなく「確認ポイントの整理」に限定することがリスク管理上も重要です。

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Difyで陥りやすい失敗3パターンと対策

「動いた!」から「業務で使える」へのギャップを埋めるのに最も必要なのは技術知識ではなく、運用設計の意識です。 現場でよく見られる3つの失敗パターンとその対策を整理します。

Dify導入で失敗しないための3つのポイント
01

ゴミを入れるとゴミが出る——データ品質の過小評価

❌ よくある失敗

古いバージョンのマニュアル、重複した内容のPDF、OCRが崩れたスキャンデータをそのままナレッジに投入してしまう。

✓ 対策

登録前に「最新版のみ」「1ドキュメント1テーマ」「表はCSV形式に変換」「OCRの文字化けを修正」のルールを設ける。週次またはドキュメント更新のたびにナレッジも更新するサイクルを決める。

02

品質管理なしの本番公開——出力をそのまま信用しない

❌ よくある失敗

プロトタイプが動いた瞬間にエンドユーザーへ公開し、誤った回答が大量に出てしまう。

✓ 対策

最初の2〜4週間は社内スタッフが回答を確認する「クローズドβ」で運用する。ログでミス回答を収集しプロンプトを改善してから段階的に公開範囲を広げる。アノテーション機能で担当者が回答を評価できる仕組みを入れる。

03

権限とAPIキーの管理を後回しにする

❌ よくある失敗

APIキーをNotionやSlackに平文で貼る。全メンバーに管理者権限を付与する。セルフホスト版をインターネットに直接公開する。

✓ 対策

APIキーは秘密管理ツール(.envファイルまたはシークレットマネージャー)で管理する。Difyのメンバーロールは「閲覧」「編集」「管理者」で分離する。セルフホスト版は社内ネットワークに閉じるか、認証ゲートウェイ経由でアクセス制御する。

AIエージェントの権限設計や監査フローについて詳しく知りたい方はAIエージェント導入チェックリストも参照してください。

よくある質問(FAQ)

Q. Difyは無料で使えますか?
A. はい、クラウド版のSandboxプランは無料で利用を開始できます。利用できるメッセージ数やチームメンバー数に上限があるため、本格運用では有料プランまたは制限のないセルフホスト版(OSSで無料)を検討してください。最新のプラン詳細はDify公式サイトをご確認ください。
Q. Difyはプログラミングの知識がなくても使えますか?
A. 基本的な業務ボットはノーコードで作成できます。チャットボット構築とRAG(ナレッジ検索)設定はGUIのみで完結し、プログラミング不要です。高度なAPI連携や外部システム統合には一定の技術知識が役立ちます。
Q. ChatGPTのカスタムGPTとDifyの違いは何ですか?
A. カスタムGPTはOpenAIのサービス上で動作し、GPT系モデル固定です。DifyはOpenAI以外のモデル(Claude・Gemini・ローカルモデル等)を自由に選択でき、自社サーバーへのセルフホストも可能です。API連携の柔軟性やデータのセキュリティ制御が必要な業務用途ではDifyが適しています。
Q. Difyのセルフホスト版とクラウド版、どちらを選ぶべきですか?
A. 個人学習や小規模な検証ならクラウド版の無料プランが最短です。社内機密情報を扱う場合や利用規模が大きい法人にはセルフホスト版が適しています。Dockerが動く環境があれば無料で利用でき、データが自社サーバー内に留まります。
Q. Difyでどんな業務を自動化できますか?
A. 社内FAQの自動回答、問い合わせ一次対応、営業資料の下書き作成、定例レポートの要約・生成、採用書類のスクリーニング補助などが代表的です。社内文書やマニュアルが整っている業務ほど精度が出やすい傾向があります。
Q. Difyで作ったボットはSlackや自社サイトに連携できますか?
A. DifyはAPIエンドポイントとWebウィジェット(埋め込みコード)を提供します。Webサイトへの埋め込みはコードを貼るだけで完結します。SlackやLINEへの連携はDifyのAPIを各プラットフォームのBot設定と組み合わせる形で実現できます。
Q. Difyで情報漏えいリスクを防ぐには?
A. セルフホスト版を社内ネットワーク内に閉じて運用する、外部LLMへ送信するデータの分類ルールを設ける(個人情報・機密情報は除外)、APIキーをシークレット管理ツールで管理する、の3点が基本対策です。LLMプロバイダーのデータ利用規約も確認してください。

まとめ

  • Difyはノーコード・低コードでRAG対応のAIチャットボット・ワークフローを構築できるオープンソースプラットフォーム
  • クラウド版(無料プランあり)とセルフホスト版(OSS・無料)を用途に応じて選択できる
  • 基本の作成手順はアプリタイプ選択→ナレッジ登録→LLM設定→公開→ログ改善の5ステップ
  • 社内FAQ・CS対応・営業提案・レポート生成・採用補助の5ユースケースが特に相性が良い
  • 成功のカギはデータ品質の整理・段階的公開・権限とAPIキー管理の3点

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