一文定義
GraphRAGとは、文書からナレッジグラフを構築しグラフ構造を活用して複数文書にまたがる複合質問に対応するRAG拡張手法です。Microsoftが2024年に発表し、従来のベクトル検索RAGを超える複雑なクエリ処理を実現します。
詳細解説
GraphRAG(Graph Retrieval-Augmented Generation)とは、従来のRAGが文書のベクトル類似度検索に頼るのに対し、文書コーパス全体からエンティティ・関係・コミュニティをナレッジグラフとして抽出し、このグラフ構造を活用した検索・集約を行うRAGの拡張手法です。Microsoftが2024年4月に論文・OSSとして発表しました。
GraphRAGが重要な理由は、通常のベクトル検索RAGが苦手とする「文書全体を横断した俯瞰的な質問」や「複数エンティティ間の関係を問う質問」に対応できるためです。例えば「この研究分野で最も引用されているテーマは何か」「A社とB社の共通の競合はどこか」といったグローバルな質問は、局所的な類似文書を取得するだけでは答えられませんが、GraphRAGはコミュニティ要約を活用して対応します。
Microsoftが公開したGraphRAGは「Local Search(特定エンティティについての質問)」と「Global Search(文書全体を俯瞰する質問)」の2モードを持ちます。ローカル検索ではエンティティのコミュニティレポートとテキストチャンクを組み合わせ、グローバル検索ではコミュニティ要約をマップリデュース型で集約します。knowledge-graphとLLMの組み合わせによる新しいRAGパターンとして注目度が高まっています。
参考情報・出典
- ▸From Local to Global: A Graph RAG Approach to Query-Focused Summarization— arXiv / Edge et al. / Microsoft (2024)(参照日: 2026-02-26)
- ▸GraphRAG - Microsoft Research— Microsoft(参照日: 2026-02-26)