一文定義
モデル評価(Evals)とは、LLMの能力・安全性・有害性を体系的に測定するテスト手法で、MMLU・HumanEval・TruthfulQA等のベンチマーク群と独自evalセットを組み合わせてモデルの総合性能を評価します。
詳細解説
モデル評価(Model Evals)とは、LLMの性能・有用性・安全性を体系的・再現可能な形で測定するための評価フレームワークと手法の総称です。単に「evals」と呼ばれることが多いです。
**評価の主な目的:** 1. **モデル間比較**:異なるモデルや学習設定の優劣を比較 2. **能力の把握**:モデルが何が得意で何が苦手かを理解 3. **安全性確認**:有害コンテンツ生成・リワードハッキング・脱獄耐性の測定 4. **回帰テスト**:モデル更新で既存能力が劣化しないか確認
**主要なベンチマーク:** - **MMLU**(Massive Multitask Language Understanding):57分野の学術知識テスト - **HumanEval**:Pythonプログラミング問題(OpenAI開発) - **TruthfulQA**:誤情報を信じない傾向の測定 - **MATH**:数学問題解決能力 - **BIG-Bench Hard**:難しい推論タスク集 - **MT-Bench**:マルチターン会話品質
**Evalsのフレームワーク:** - **OpenAI Evals**:カスタムevalをコードで記述できるOSS - **EleutherAI LM Evaluation Harness**:70以上のベンチマークを統一インターフェースで実行 - **Anthropic Evals**:危険な能力・整合性を評価する安全性特化evals - **RAGAS**:RAGパイプラインの評価特化
**現代のevals設計の課題:** - ベンチマーク汚染(学習データに含まれている問題は参考にならない) - 人間評価との乖離(スコアが高いが実用的でない場合がある) - 動的・マルチターン・エージェント評価の困難さ
組織が独自のLLMを選定・評価する際、パブリックベンチマークと自社ユースケースに特化したカスタムevalsの組み合わせが推奨されます。
参考情報・出典
- ▸OpenAI Evals Framework— OpenAI(参照日: 2026-02-26)
- ▸EleutherAI Language Model Evaluation Harness— EleutherAI(参照日: 2026-02-26)