一文定義
バッチ推論とは、複数のリクエストをまとめてLLMに処理させスループットを最大化する技術で、大量文書処理・評価・データ生成に使用され、OpenAI・Anthropic共にバッチAPIを提供しています。
詳細解説
バッチ推論(Batch Inference)とは、複数のリクエストを一括でまとめてLLMに処理させることで、スループット(単位時間あたりの処理量)を最大化し、コストを削減する技術・アーキテクチャパターンです。
リアルタイムの対話型ユースケース(チャット・API応答)とは対照的に、時間的な制約が緩い大量処理タスクに適しています。
主要なユースケース: **大量文書の処理**:数千件の記事・レポートの要約・分類・分析を一括実行します。 **評価パイプライン**:LLMの評価セット(数百〜数万件のサンプル)を一括で採点します。 **合成データ生成**:ファインチューニング用の大量の合成データを効率的に生成します。 **オフライン翻訳**:大量ドキュメントの一括翻訳処理に使われます。 **埋め込み生成**:大規模なテキストコーパスのベクトル化をバッチで実行します。
クラウドAPIのバッチ機能: **OpenAI Batch API**:24時間以内の処理を約50%割引で提供。JSONLファイルで一括入力し結果を非同期で取得します。 **Anthropic Message Batches API**:複数のメッセージを一括送信し、処理完了後に結果を取得する仕組みです。コストとレート制限の最適化に活用できます。
サーバーサイドのバッチ処理では、continuous batching(連続バッチ処理)と組み合わせることでGPUの利用効率が大幅に向上します。vLLMやTGI(Text Generation Inference)などの推論サーバーはcontinuous batchingを標準実装しており、大規模デプロイで重要な技術です。
参考情報・出典
- ▸OpenAI Batch API Documentation— OpenAI(参照日: 2026-02-26)
- ▸Anthropic Message Batches API— Anthropic(参照日: 2026-02-26)